期間限定「DFF」、「DdFF」、「FF8」妄想だだ漏れブログ。
の筈が「進撃の巨人」にも手を出した腐のブログ。
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あの日の夢を見なくなって、数日。
それでも夢の中の自分が恋焦がれるように想っていた世界と、それとともに浮かび上がり始めた感触は、確実に自分の心に侵食してゆく。
いつもと同じように眠りに落ちる夜。もう少しで日付が変わる頃。ゆっくりと眠りの世界に意識が落ちる感覚までは変わらなかった。
それまでは。
そこは見知らぬ城壁の内にある、開けた場所だった。
「ここにいたのか、探したぞ」
背後からかけられた声に少しうんざりした気分で振り向けば、声の主がいつものような笑顔で
「お前、哨戒に行くとかっていいながらずいぶん離れた所まで行くんだから、マジで焦ったぜ」
「・・・別に」
ここは今晩野営地として選んだ場所からは少々離れた場所になる。しかし「念のため」と思い、少しだけ広い範囲まで危険が無いか確認しておこうと思ったのは事実だ。最近はライトニング達が出くわしたという「イミテーション」の存在も気になるところだったから、余計にその意識も強くなっていた。
「ま、俺もここまでお前を追っかけながらあちこち見てたけど、別に変な敵もいなかったし、大丈夫じゃねぇの?」
頭を掻きつつ自分に近づきながら相変わらず緊張感の無い声音で話す相手に、
「・・・そうだな」
軽く息を吐くと、いつの間にか握っていた愛用のガンブレードを手の中から消し去った。
俺はいつの間に武器を握っていたのだろうか。確かに哨戒の為、いつ敵が来てもいいように、という意識は持っていた。しかし、いつから俺はそれを手にしていたのだろうか。
と、自分の考えに落ちてしまいそうになる俺の目の前に相手が手を伸ばす。
いつの間に目の前まで近づいていたのだろうか。
「へー、いつに無く素直」
伸ばされた手のひらでくしゃりと髪を撫でられ、
「さて、とっとと戻ろうぜ」踵を返す相手を見ながら、
「ああ」
返事をする、その一瞬に浮かんだ意識に頭の中が冷えて凍える。
『彼は・・・』
目の前の相手は。
彼は。
目の前に居るのに、声も笑顔も知っているのに。
どうして。
『誰だ?』
その瞬間、目が覚めた。
それでも夢の中の自分が恋焦がれるように想っていた世界と、それとともに浮かび上がり始めた感触は、確実に自分の心に侵食してゆく。
いつもと同じように眠りに落ちる夜。もう少しで日付が変わる頃。ゆっくりと眠りの世界に意識が落ちる感覚までは変わらなかった。
それまでは。
そこは見知らぬ城壁の内にある、開けた場所だった。
「ここにいたのか、探したぞ」
背後からかけられた声に少しうんざりした気分で振り向けば、声の主がいつものような笑顔で
「お前、哨戒に行くとかっていいながらずいぶん離れた所まで行くんだから、マジで焦ったぜ」
「・・・別に」
ここは今晩野営地として選んだ場所からは少々離れた場所になる。しかし「念のため」と思い、少しだけ広い範囲まで危険が無いか確認しておこうと思ったのは事実だ。最近はライトニング達が出くわしたという「イミテーション」の存在も気になるところだったから、余計にその意識も強くなっていた。
「ま、俺もここまでお前を追っかけながらあちこち見てたけど、別に変な敵もいなかったし、大丈夫じゃねぇの?」
頭を掻きつつ自分に近づきながら相変わらず緊張感の無い声音で話す相手に、
「・・・そうだな」
軽く息を吐くと、いつの間にか握っていた愛用のガンブレードを手の中から消し去った。
俺はいつの間に武器を握っていたのだろうか。確かに哨戒の為、いつ敵が来てもいいように、という意識は持っていた。しかし、いつから俺はそれを手にしていたのだろうか。
と、自分の考えに落ちてしまいそうになる俺の目の前に相手が手を伸ばす。
いつの間に目の前まで近づいていたのだろうか。
「へー、いつに無く素直」
伸ばされた手のひらでくしゃりと髪を撫でられ、
「さて、とっとと戻ろうぜ」踵を返す相手を見ながら、
「ああ」
返事をする、その一瞬に浮かんだ意識に頭の中が冷えて凍える。
『彼は・・・』
目の前の相手は。
彼は。
目の前に居るのに、声も笑顔も知っているのに。
どうして。
『誰だ?』
その瞬間、目が覚めた。
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