期間限定「DFF」、「DdFF」、「FF8」妄想だだ漏れブログ。
の筈が「進撃の巨人」にも手を出した腐のブログ。
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スコールは氷に動きを止められたまま意識を失っていた。
しかし、脳内では恐ろしい程に冷静に一つの記憶を再生していた。
夢、という形で。
フリオニールが渾身の思いで魔力を放出した氷に閉ざされ、右胸の出血はきれいに止まっている。
ラグナはその姿を改めて見つめ、ふと疑問をもらす。
「何でこいつの動きを止めろって、ウォーリアは言ったんだろうな」
同じ様にスコールの前に立ち、手持ちの包帯と布で簡単な手当てを済ませたフリオニールが彼の顔を覗き込む。
その顔色は青白く、暗闇に満ちた目は瞼によって今は見えない状態だ。
「解らない。もしかしたら何かを知っているのかもしれない」
ウォーリアと比較的親交のあるフリオニールでもその理由は知らされていなかった。
彼の言葉は恐ろしく明確でぶれがないが、今回の様なパターンは初めてだ。
ラグナはその閉ざされた顔に手を伸ばしながら、
「一体、お前は何なんだろうな」
その指先が触れそうな程にスコールの頬に近づく。
「待て!目覚めて抵抗したらどうする!」
フリオニールがラグナの腕を掴み、その手を彼から遠ざけた。
「ラグナ、一体何を」
まるで自分では無かったかのような感覚に、ラグナ自身も驚いている。
スコールに語りかける様に自然と出た言葉が引き金の様だった。
彼の表情を眺めていた筈が一瞬、全く違うものが見えた気がしたのだ。
その瞬間、ラグナの意識は何者かに奪われたように閉ざされ、操られるように手を伸ばしたのだった。
「あ、俺……。何か、変な感じだった」
フリオニールの咄嗟の行動がラグナの助けになった。
「変?」
彼の表情が苦く歪む。
「何か、よく解らないけど。こいつに触れたくなった」
フリオニールに掴まれた腕が少々痛いが、ラグナは今それに気を回せない。
先程の奇妙な感覚がラグナの意識にこびりついている様だ。
「とにかく、あまり近づかない方がいいな」
フリオニール自身も考えてみたが、そんな衝動は全くなかった。
再びスコールの顔を見るも、やはりそんな感じは浮かばない。
しかし、この事もウォーリアには報告すべきだろう。
そう思い、ようやくラグナの腕を離す。
「悪い、フリオ。助かった」
「気を付けてくれよ」
苦笑いの様な顔で謝ったその瞬間。
「すまない。待たせてしまった」
ようやくコスモス軍を束ねる戦士が彼等の前に現れた。
一緒にオニオンナイト、セシルも彼の後ろから駆け寄ってくる。
「ありがとな、オニオン」
ラグナ、フリオニールの様子を見てほっと安堵したオニオンナイトが軽快な足さばきでスコールの前にやってきた。
相変わらず彼は先程のラグナの奇妙な感覚など知らぬ顔で眠り続けている。
「どういたしまして」
と、視線をウォーリアに戻し、
「どうするの?」
彼を一体どうしたいのだろう。
それはラグナ、フリオニール両方の質問でもある。
それに一瞬だけ俯いたウォーリアが、オニオン達に視線を向け、
「彼を連れ帰る」
その言葉に驚きを隠せない。
スコールは、目の前の男はコスモスの仲間を片っ端から倒してきた憎むべき者だ。
「何を言ってるの!こいつは散々僕達の仲間を殺してきたんだよ!」
オニオンの感情が爆発する。それに吊られるようにフリオニールも、
「理由を教えてくれないか。じゃないと俺も納得できない」
セシルとラグナは驚きの為か声を出せずにいる様だ。
しかし、ウォーリアには想像通りの事だったのだろう。
溜息をつくかの様に息を吐き、
「彼には確かめたい事がある」
と、手の中に一つのアイテムを呼び出した。
「ウォーリア、これは何?」
セシルがその手の中のものを指さす。
薄い黄色の親指程の大きさのビン。
液体が入っているであろう事は想像できたが、コルクの様な蓋となるものはついていない。
例えるならアンプルの様なそれは、ここに居る彼ら全員が初めて見るものだった。
ウォーリア自身もこれまで見た事の無かったアイテムの、細くくぼんだ部分を折る。
パンと小さな音を立てて二つになったそれの片方をそのままスコールに向けて振りかけた。
と、その瞬間に彼の瞼が動き、静かに開かれる。
そこにはあの感情の無い闇色は無く、灰色の混じった蒼が彼等を見据える様に存在していた。
「ウォーリア!」
「大丈夫だ」
焦る声をあっさり流し、スコールを見つめる勇者。
その前には、意識を取り戻したスコールが今まさに何かを発しようと口を開いたところだった。
「俺は、何をしていた……?」
スコールが絞り出したその言葉に苦く口元をゆがめるウォーリア。
ラグナはその表情を見、スコールを再び見つめる。
ウォーリアの真意と、スコールの言葉。
ラグナはただ疑問の渦中、一人さまようばかりだった。
ラグナロク 4へ
しかし、脳内では恐ろしい程に冷静に一つの記憶を再生していた。
夢、という形で。
フリオニールが渾身の思いで魔力を放出した氷に閉ざされ、右胸の出血はきれいに止まっている。
ラグナはその姿を改めて見つめ、ふと疑問をもらす。
「何でこいつの動きを止めろって、ウォーリアは言ったんだろうな」
同じ様にスコールの前に立ち、手持ちの包帯と布で簡単な手当てを済ませたフリオニールが彼の顔を覗き込む。
その顔色は青白く、暗闇に満ちた目は瞼によって今は見えない状態だ。
「解らない。もしかしたら何かを知っているのかもしれない」
ウォーリアと比較的親交のあるフリオニールでもその理由は知らされていなかった。
彼の言葉は恐ろしく明確でぶれがないが、今回の様なパターンは初めてだ。
ラグナはその閉ざされた顔に手を伸ばしながら、
「一体、お前は何なんだろうな」
その指先が触れそうな程にスコールの頬に近づく。
「待て!目覚めて抵抗したらどうする!」
フリオニールがラグナの腕を掴み、その手を彼から遠ざけた。
「ラグナ、一体何を」
まるで自分では無かったかのような感覚に、ラグナ自身も驚いている。
スコールに語りかける様に自然と出た言葉が引き金の様だった。
彼の表情を眺めていた筈が一瞬、全く違うものが見えた気がしたのだ。
その瞬間、ラグナの意識は何者かに奪われたように閉ざされ、操られるように手を伸ばしたのだった。
「あ、俺……。何か、変な感じだった」
フリオニールの咄嗟の行動がラグナの助けになった。
「変?」
彼の表情が苦く歪む。
「何か、よく解らないけど。こいつに触れたくなった」
フリオニールに掴まれた腕が少々痛いが、ラグナは今それに気を回せない。
先程の奇妙な感覚がラグナの意識にこびりついている様だ。
「とにかく、あまり近づかない方がいいな」
フリオニール自身も考えてみたが、そんな衝動は全くなかった。
再びスコールの顔を見るも、やはりそんな感じは浮かばない。
しかし、この事もウォーリアには報告すべきだろう。
そう思い、ようやくラグナの腕を離す。
「悪い、フリオ。助かった」
「気を付けてくれよ」
苦笑いの様な顔で謝ったその瞬間。
「すまない。待たせてしまった」
ようやくコスモス軍を束ねる戦士が彼等の前に現れた。
一緒にオニオンナイト、セシルも彼の後ろから駆け寄ってくる。
「ありがとな、オニオン」
ラグナ、フリオニールの様子を見てほっと安堵したオニオンナイトが軽快な足さばきでスコールの前にやってきた。
相変わらず彼は先程のラグナの奇妙な感覚など知らぬ顔で眠り続けている。
「どういたしまして」
と、視線をウォーリアに戻し、
「どうするの?」
彼を一体どうしたいのだろう。
それはラグナ、フリオニール両方の質問でもある。
それに一瞬だけ俯いたウォーリアが、オニオン達に視線を向け、
「彼を連れ帰る」
その言葉に驚きを隠せない。
スコールは、目の前の男はコスモスの仲間を片っ端から倒してきた憎むべき者だ。
「何を言ってるの!こいつは散々僕達の仲間を殺してきたんだよ!」
オニオンの感情が爆発する。それに吊られるようにフリオニールも、
「理由を教えてくれないか。じゃないと俺も納得できない」
セシルとラグナは驚きの為か声を出せずにいる様だ。
しかし、ウォーリアには想像通りの事だったのだろう。
溜息をつくかの様に息を吐き、
「彼には確かめたい事がある」
と、手の中に一つのアイテムを呼び出した。
「ウォーリア、これは何?」
セシルがその手の中のものを指さす。
薄い黄色の親指程の大きさのビン。
液体が入っているであろう事は想像できたが、コルクの様な蓋となるものはついていない。
例えるならアンプルの様なそれは、ここに居る彼ら全員が初めて見るものだった。
ウォーリア自身もこれまで見た事の無かったアイテムの、細くくぼんだ部分を折る。
パンと小さな音を立てて二つになったそれの片方をそのままスコールに向けて振りかけた。
と、その瞬間に彼の瞼が動き、静かに開かれる。
そこにはあの感情の無い闇色は無く、灰色の混じった蒼が彼等を見据える様に存在していた。
「ウォーリア!」
「大丈夫だ」
焦る声をあっさり流し、スコールを見つめる勇者。
その前には、意識を取り戻したスコールが今まさに何かを発しようと口を開いたところだった。
「俺は、何をしていた……?」
スコールが絞り出したその言葉に苦く口元をゆがめるウォーリア。
ラグナはその表情を見、スコールを再び見つめる。
ウォーリアの真意と、スコールの言葉。
ラグナはただ疑問の渦中、一人さまようばかりだった。
ラグナロク 4へ
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